アマ意識

およそひと月ぶりの更新となります。暫く不規則な生活を送っておりまして、少し制作の方も滞っています。スランプという訳ではないんですが、同じような作業ばかり繰り返していると、時間があっという間に過ぎてしまって季節の変わり目とか四季折々の空気とか感じにくくなっているので、どうにも充実感が足りないのです。一時は季節とか環境に逆らって生きていくのも悪くないんじゃないか?…と思っていたんですが、時折散歩していると、紅葉とか枯れ葉を見つけて「綺麗だな~」とついつい感傷に浸ってしまうので、ああ…やっぱり人間っていうのは環境とか社会に逆らえない生き物なんだなぁ…とかどうでもいいことを考えてしまうのです。

 制作に対するモチベーションの持ち方というのは作家さんそれぞれ異なるので、一概には言えないと思うのですが僕は大学院修了してからフリー1年目ということなので、まだ制作の時間も朝だったり昼だったり夜中だったりとまちまちなんですが、大学の頃に比べれば自由に作品を作れているかなという感じはしています。もちろん制作スペースに差があったり、多くの意見が聞けるかそうでないかという差はあるんですが、妙な拘束とか義務感みたいなものが無いので面白いアイデアも浮かんできやすい環境ではあると思います。

 「作らなければならない」と「作りたいから作る」は言葉は似ていますが実際は他者に強制されているか自分の意志で作るかという違いがあります。僕はどちらの考えが優れているとか良いとかいうつもりはありません。プロの作家、画家であれば前者の「作らなければならない」という考え方は優れていますし、寧ろプロ意識を高めたいのであればそうでなければならないと思います。僕はどちらかといえば後者の「作りたいから作る」考え方を重視していて、これは理由もなく作るという訳ではないんですが何かに強制されるのではなく、どんな形の作品であれ自分の考え方を素直に吐き出せるものだと言えます。そこにはプロ意識なんてものは欠片もありませんが。

 ただ、良い作り手、というのは「作らなければならない」と「作りたいから作る」のバランスをうまくとっている人だと僕は思っているので、僕もそういう人間になれるように日々努力しなければならないと思っています。


 今年も気が付けばあと2か月ちょっと…早いものですが一日一日を無駄にしない、充実した生活を送りたいものです。