支持体備忘録

すっかり寒くなりました。朝方なんて布団から出るのも億劫になるぐらいの寒さでしてね…まあそれはどうでもいいんですが一週間ぶりの更新となります。

 本日は画材屋さんにて素材を調達してまいりました。何事にも作品を作る場合にはそれなりの下準備というものをしなければなりません。作品の構想も大事なんですが、なにより材料がキチンと揃っていないと作れるものも作れなくなってしまうのでそこはしっかりしないといけません。

 で、具体的に何を買って来たかというと、簡単に言ってしまえばキャンバスロールなんですが、キャンバスロール一つとってみても色々と種類があるんです。細目のもの、中目のもの、荒目のもの、油彩専用のもの、アクリル兼用のもの、合成繊維のもの…言い出したらきりがないですが、ここらへんは自分の表現手法を考慮して購入しなければなりませんね。

 うーん。僕も高校生のときなんかはキャンバスの取り扱い方もよくわかっていなかったから、キャンバスを木枠に張らずに直接絵を描いてみたり、キャンバス張り器を使わないで張ったぶよぶよのキャンバスに静物画を描いてみたりと、今思えば結構滅茶苦茶なことやっていたんだなと思います。そもそも、「絵は紙に書くものだ」みたいな変な固定観念があったから、キャンバスにとっつきにくくなってたんですが、大学に入って初めて段ボールに絵を描く人だったり、それこそぼろきれの様な紙に絵を描く人だったりを見て「絵って色んな素材に描けるんだなぁ」と実感しました。

 それでもって、プロの画家さんが使う支持体に多いものがキャンバス、紙、そして一般的にパネルと呼ばれるものなんですが、このパネルというのは一般的に木枠にベニヤ板をくっつけ、更に膠を塗ったり綿布を張ったり地塗り材を張ったりなんやかんやしてようやく出来上がるもので、手間と時間は掛かりますが自分の理想とする絵肌に近づくことが出来ます。工程を簡単に言いましたけど、実際作るにはこれ以上の材料と作業が必要になるので大変です。人によっては絵を描くよりも労力と時間がかかっているんじゃないかと思うことがあるので、作る場合にはしっかりとした下準備(材料)が必要なんじゃないかと思いますね。

 支持体については奥が深いので次回に持ち越したいと思います。